ドゥカティ浜松のスタッフブログ

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Ducati Hamamatsu

Staff Blog

こんにちは!

本日はタイミングベルトのお話です_(:3 」∠)_〈ナガクナルヨー

定期交換が必要なタイミングベルト。現在PanigaleV4、StreetfighterV4搭載のデスモセディチ・ストラダーレエンジンと、MultistradaV4搭載のグランツーリスモエンジン、PanigaleV2搭載のスーパークアドロエンジンの3種類のエンジンではタイミングチェーンを利用しておりますので、メンテナンスフリーとなっておりますが、

それ以外のDucatiの車体はタイミングベルトを採用しています。

タイミングベルトは距離、年数により劣化しますので、定期交換が必要ですが、中々な金額ですよね(-_-;)

車両にもよりますが、2本変えるとパーツ代だけで2万円になることも。

そんな高額パーツ、果たして一体何に使っているものなのか、皆様ご存知ですか??今日はそんなタイミングベルトの役割についてご説明していきます(^-^)

皆さんの車両でタイミングベルトが付いている場所は、タイミングベルトカバーの中になります。

タイミングベルトカバーとこれ

とかこれ

の事ですね。

基本的にはエンジンの形に添ってL字になっています。ここで皆様お気づきでしょうか。つまりエンジンに非常に深く関係しているパーツです。

皆様にとってエンジンの構造などもう熟知されていらっしゃるかもしれませんし、今まで私のブログにも幾度となく出てきましたが、ここで簡単に復習です。

まず、エンジンでは下のような運動を行っています。

①吸気バルブが開き燃料と酸素をシリンダ内に吸気

ピストンが上がり空気を圧縮し爆発→その勢いでピストンが降下、クランクシャフトが回転

③排気バルブが開き燃焼済みの空気を排気、クランクシャフトの回転によりピストンが上昇

クランクシャフトの回転運動でピストンが降下 →①に戻る

さて、ここに3つのパーツが出てきましたね。バルブピストンクランクシャフト

エンジンを構成する上でなくてはならない部品です。(なくても良い部品はありませんが(-_-;)

どうやらタイミングベルトはエンジンと関係していますので、この3つのパーツとも深く関わっている事が分かります。

ピストンとクランクシャフトの関係について説明している記事はこちら

要約するとピストンはクランクシャフトを回してクランクシャフトはピストンを上下させて・・・という関係になっています。

初動がピストンの降下というだけで、それ以降はお互いに動かしあっているんですね。

続いてバルブとはこれの事です。

2本のバルブがそれぞれ吸気口と排気口の蓋をする役割を持っています。

しかし蓋をしたままではいけないので、それを開いてあげる為にロッカーアームがあり、ロッカーアームを押すカムがあり、勿論そのそのカムを動かすカムプーリ(ギヤ)が存在しています。

あぁ、だんだんカオスに・・・(^ω^;)

カムプーリとか言う名前の歯車(ギヤ)がくるくる回ることでバルブは開閉している」とここだけでいいので覚えていきましょう👍

ピストンが上下運動する空間の中でバルブは開閉していくわけですから、そのタイミングがズレてしまうとピストンとバルブがぶつかってしまう事は容易に想像できるでしょうか。

餅つきの餅を回す人と杵を打ち付ける人のタイミングがずれてしまうと餅を回す人の手がけがをしてしまう様に、ピストンとバルブもタイミングがずれれば衝突してしまい細いバルブが歪んでしまいかねません。

・・・ん?タ・イ・ミ・ン・グ?

\Timing!!/

(何年前のネタやねんというツッコミはご容赦ください。)

待ってました!!この言葉がやっと出てきました!ゴールが見えてきましたよ!

さて、先ほどバルブはカムプーリなるものが回る事によって開閉されていると言いましたね。

じゃぁこの回転運動はどっから来てるんだろう?エンジンの仕組みの中で常に回転運動をしているものと言えば・・・?逆回転エンジンのブログからうるさい程書いていますね、そう、「クランクシャフト」です。

このクランクシャフトの回転運動を、クランクプーリ(ギヤ)やプライマリーギヤを介してバルブのカムプーリ(ギヤ)に伝えている訳なんですね。

ギヤは要は歯車ですから、その組み合わせの大きさ次第で回転運動の速さや回転数を調整出来ます。ただクランクプーリとカムプーリは隣り合って噛み合っているわけではないので、この二つのギヤを繋いであげるベルトが必要になるのです!

要約するとクランクシャフトの回転運動を、プーリを介してベルトが伝えてあげる事で、バルブは適切なタイミングで開閉する事が出来る」となります。

そのベルトの名前こそ、「タイミングベルト」

という訳なんです!Σ(゚Д゚)デターッ! 

あぁ、今日もたどり着くまで長かったタイミングベルト( ノД`)シクシク

タイミングベルトという言葉と再会できて最早愛おしいまであります。(?)

超簡略化図解↓まだ中身理解していない所もあるので、解っているひとからするとかなりモヤっとする図解ですねきっと笑

ドゥカティは2気筒なので、上の図がもう一つ、横に倒れるような形であります。なので、タイミングベルトは2本なのです。

タイミングベルトは、バルブを動かすうえでとっても大事な部品なんです。

タイミングベルトはゴム製なので、タイヤと同じく経年劣化します。しかしタイヤと違い常に目に入るわけではないので、定期的にカバーを外して点検してあげたり(車検や1年点検で行っています。)、メンテナンス履歴を確認して前回交換から何キロ走って何年使っているのか確認しながら交換を検討していきましょう。(交換時期は車両によって違うのでお気軽にお問合せください。)

タイミングベルトの実物はこやつ↓

車両によって長さもマチマチ。よく見ると内側にはギザギザが付いてますね。ここがギヤと噛み合う様になってるんです。あんまりない事ですが摩耗してこのギザギザが無くなるとギヤとかみ合う位置がズレて、バルブの開閉もズレる事もあり得なくはないです。

また、チェーンと同じく若干伸びる事もあります。当店整備スタッフが車検、点検後に整備説明をする際、簡単に「タイミングベルトの張り調整しておきました~」と言いますが、このタイミングベルトの張りを適正値に調整するのもとっても大切で、張りすぎてもいけないし緩すぎてもいけません。この張り調整も定期的な点検で見てあげるのが好ましいですね。

上記の様に定期的な調整が必要なので、比較的アクセスのいいメンテナンスしやすい場所に配置されていますが、タイミングベルトはバルブの開閉に密接に関係するパーツですから、その道のプロにお任せいただくのが良いかと・・・(-_-;)

しばらく点検してなくてご不安な方は点検作業を承ってますのでお気軽にご相談ください!

今回タイミングベルトについて改めて勉強して、エンジンの面白さがまた広がりました!皆様にも、もっといろいろ共有できるようにもっともっと勉強していきますね!

エンジンのお勉強をしていると、本当によく考えられていて、たった1回の爆発エネルギーを使ってバイクの中がどれだけ複雑に動いて干渉しあってバイクを動かしているのか、まるで小宇宙を覗いているかのよう・・・(。-`ω-)ohコスモ・・・

ではでは、チャオ~👋

こんな長々ブログ書いて暇だと思うじゃない??チッチッチッ、もう書類仕事が山の様で現実逃避してるだけなんだなこれが・・・(´;ω;`)ブワッ…誰かたすけ・・・ウッ_(:3 」∠)_バタン

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