ドゥカティ浜松
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こんにちは!
本日のブログはバイク豆知識。
私が学んだ知識を皆様に共有していこうのコーナーです(^-^)
さてさて、今回は、「エンジン内部にカーボンが溜まる走り方(前編)」という事で、若干中級な内容でしょうか?というか結構マニアック?笑
興味のある人、ない人分かれそうな感じの内容ですね。しかし、どんなバイクでも必ず関係があることでもありますので、できるだけ分かりやすく解説していきますよ(^_-)-☆
さぁ、ではまず、ここでいうカーボンってなんだ?という所から。
バイクでカーボンと言うとカーボンパーツを連想しがちですが・・・(そんな連想してしまうのは私がアホなだけ?笑)
ここでいうカーボンとは、
元素記号C=日本語名「炭素」、英名「Carbon」のカーボンの事です。
我々が良く使うカーボンパーツは、この炭素繊維を織り込んだシートを、樹脂を使用して成型していったものですね。
さて、ではなんでエンジン内に炭素(カーボン)が溜まっていってしまうのでしょうか?カーボンはどうやって発生するのでしょう?
これには先述の通りまさに元素レベルのお話になるのです・・・。
まずエンジンの中では爆発が起きるのはご存知ですよね?
爆発を起こすためには、可燃物、酸素、熱が必要になります。
可燃物と酸素に熱を加える事によって化学反応が起き爆発が発生します。
その様子を化学式で見てみましょう。理科を思い出してくださいね。
ここでいう「可燃物、酸素」はバルブから吸入される「ガソリンと空気(混合気)」、そして熱がプラグによる点火です。
まず可燃物はガソリンなので、元素記号はCH(C4H10~C10H22の混合物がガソリンです。化学式ではC8H18のオクタンとしますね。)、そして酸素の元素記号は皆様ご存知O2。
この二つが化学反応を起こし
1C8H18 + 12.5O2 →8CO2 + 9H2O
となります。つまり、二酸化炭素と水になる訳です。
上の画像、フリー素材を寄せ集めて作ったのですが、バイクのホイールえらいことになってますね笑
皆様のマフラーからCO2が排出される事は周知の事実。なんとなく、「エンジン内で燃えてるから二酸化炭素が出てるんだな」と認識しているかと思いますが、実際はこんな化学式になっていたんですね。
冬場、前を走っている車のマフラーからぽたぽたと水が落ちているのを見たことがあると思います。
あれはエンジンが温まりきってなくて、発生したH2Oが気化せず水のままマフラーから出てきているからなんです。
ん?でもこれだったら炭素発生しなくない?CはO2と結合して二酸化炭素になって排出されるんだよね?
と思った貴方、確かに、この場合は炭素は発生していませんね。
実はこの化学反応、エンジンを掛ければ必ずしもこうなるとは限りません。
いや、むしろこんな綺麗に結合してくれることはあり得ません。
ここからが本題、何故カーボンが溜まるのかです。
上記化学式の様に純粋に二酸化炭素と水素になるのは、完全燃焼をした状態。ガソリン1に対し空気14.7の比率の混合気が一番効率よく混合気を燃焼させることができるといわれています。
これを理論空燃比といいます。
しかしこれはあくまで理論上望ましい、という話。現実問題、この理論空燃比の状態で最初から最後まで走り続ける事は出来ません。
何故なら、パワーが欲しい時にはより多くの燃料を噴射するように出来ているからです。
例えば走り出しは、止まっている200kgもの物体を動かすわけですから、より力が要りますよね。
それと同じて低回転域、低速域というのはパワーが必要です。
そのため、発進から低速域はガソリンの燃料が濃くなるように空燃比を1:12~13ぐらいに設定されていたりするそうです。燃料1に対して空気が少なくなるわけですから、燃料が濃くなるということですね。(※エンジンによって変わると思いますので、ドゥカティがこう!というわけではありません。)
では高回転域では?
高回転域も同じです。エンジンの持てる力の最大限のパワーを発揮する為に、より燃料が濃くなるように設定されています。
では、燃料が濃くなったら先ほどご紹介した化学反応はどうなると思いますか?
化学反応により分離したCH、しかし、CH(ガソリン)の元素量に対し、O2(空気)は少なくなっています。
つまり、CHが分離しても、新たにくっつけるO2が少なくて余ってしまう。そう、CとHがあまる・・・水素は別にいいですよね、特に何の害もなく輩出されていきます。
しかし、Cは?Cは炭素、カーボンなのです。燃え切らないと排出されずに溜まっていってしまいます。
これを不完全燃焼といって、燃料を燃焼しきれていない状態ということです。
上記のなが~い説明を一言で片づけるとこうなります。
「発進時、低回転域での不完全燃焼によりエンジン内にはカーボンが溜まってしまう」
カーボンはピストンヘッドやバルブ、排気口などに蓄積されていきます。
因みに、エンジンのかけ始めは今度、化学反応を起こすのに必要な熱が低いため不完全燃焼の状態になります。そのため、冬場は特に、しっかり暖気してあげる必要があるんですね。暖気が終わらないまま走り終えてしまうと、カーボンが溜まる一方です。
ああ、本当はこのままじゃあカーボンが溜まらないようにするにはどうしたらいいの?って話を書きたいのですが・・・ここまででも結構長くなってしまったので、前後編分けたいと思います。
というわけで、次回はカーボンを溜める走り方(後編)!カーボンが溜まると具体的にどうなるの?カーボンを溜めない走り方は?を更新していきますよ~(^^♪
今ちょこ~っと忙しいので、しばしお待ちをっ!
っていうか今更ですがこれは”豆”知識なのか?!笑いやいや、バイクのことで博識な諸先輩方に比べれば豆知識の内容ですよね(‘_’)
まだまだ深いバイクの世界・・・(+_+)でもこういう話すきなんです(^^♪
ではではチャオ✋
参考サイト↓